ノギンの泡沫投資日記

50代、年間配当69万…。住居費からの自由までもう少し、働きながら頑張るブログ。

【投資先の吸収合併】あ、消滅法人の方を持ってた…。分配金、NISA口座、小数点以下の投資口はどうなるの?

カバー

安定の高利回りが求められるJリートは、実は統廃合が多い市場でもあります。
2024年8月5日付でまたひとつ、下記の合併が開示されました。

合併方式 吸収合併
存続法人 三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)
消滅法人 アドバンス・ロジスティクス(ADL)

あ。自分の保有、消滅法人のほうだ…。しかもNISAじゃん。

こういう場合はどうなるか、今後の勉強もかねて調べてみました。Jリート投資法人という個別銘柄をとっかかりにしていますが、なるべく一般的になるよう確認してゆきます。




消滅法人が消滅するまでに起きること

たとえば今回のADLの場合、合併の日程は下記のように進みます。

存続側を保有していた場合は、特に何もすることがないのですが、消滅側の保有者は日程が進むにつれ、いくつかのイベントを経由しながら保有継続の可否を見極めてゆくことになります。

最終の配当相当額は「配当所得」にならない

双方の法人で決算月が異なる場合、消滅法人側の法人で運用機関の半端が出ます。
今回の場合だと、

存続法人(MFLP) 10月決算
消滅法人(ADL) 8月決算
合併の効力発生 11月1日
(存続法人期末日の翌日)

なので、ADLの保有者は8月決算後の 9月・10月が半端月となります。合併後は存続法人側の決算月に合わせることになるからですね。

この半端分は通常の配当や分配金ではなく「合併交付金」という名目で現金振込されます。

注意するべきなのは、この合併交付金は半端分の2ヵ月間に相当する「営業期間の金銭の分配の代わり金」ではありますが、「分配金」や「配当」ではない、つまり配当控除を受けられない所得になる点でしょう。

配当でも売却益でもないとしたら、消滅法人がNISA口座にあったとしても課税されてしまうんじゃないかな。ちょっと勿体ない気がしますね。(※実際受け取ってみて、もし違ったら訂正します)

上場廃止と新規保有の割当(NISA継続可!)

消滅法人は、合併の効力発生日の前日(10月30日)をもって上場廃止となり、その翌日(11月1日)に存続法人の証券コードで株式/投資口が割当されます。

さて、ここで気になるのがNISA口座の扱い…。
消滅法人がNISA保有の場合、合併後の新規法人割当分はどの口座に入るのでしょうか…?

自分がまさに該当したので、証券会社のサポートに聞いてみました🤔
SBI証券の場合、その答えは…

合併後、新たに交付される投資口/株式も、NISA預かりとなります


でした! 良かった!

ただし、上記はあくまでSBI証券の回答なので、不安な方は金融機関へご確認ください。

小数点以下の端数投資口の処理

ここまで、合併されて消滅する側の保有者が、存続側の株式/投資口を割り当てられるケースについて書いてきました。

さて、実際の割当に際しては、合併比率が適用されます。
今回の例では、

  • MFLP:ADL=1:1.168

なので、消滅側の ADLを1口だけ保有している投資主(自分だよ💦)は存続側の1口のほかに、「0.168口」という少数以下の口数を付与されることになります。

しかし、口座管理上は1口未満(1株未満)の保有ができないですね。
どうするかというと…、EDINET上の 臨時報告書 P.5 に答えがありました。

法律の規定に基づきこれを市場において行う取引により売却し、売却により得られた代金を、端数の生じた投資主に対し、その端数に応じて交付いたします。


つまり、「端数が出たら売っちゃうよ! ごめんね!」となるようです。
これは売却益なので、元がNISA口座であれば非課税でしょうが…とほほ。

結局のところ、消滅側となる ADL保有者の自分は、合併交付金を課税され、端数投資口を売却され、目減りした元本に新規投資口を割り当てられる…という、イマイチションボリな合併顛末になるのかなぁ。

存続法人のほうを持っていれば、元本の毀損も無いし、合併と同時に4分割されて口数が増えるし、何も困らなかったんですね。ふぅ。

NISAでリートを持つ場合は、統廃合の可能性も考えよう




自分は、NISAの成長投資枠にJリートを組み入れるのも「あり」というスタンスです。
一定以上の年齢だったり、配当フローを月々の家計に宛てたいといった目的にはそれなりに適応するからですね。

ただ、Jリートはどの銘柄であっても、何やかやで統廃合の可能性があることを忘れず、できればなるべく存続法人側に属せるように、特にNISAでは時価総額の多さに注意したほうが良いかもしれません。

運用状況報告会に初参加したばかりだったんだけどな…。

今回の合併は、物流リート同士が合併して大きくなるというもの。
ADLからは、ちょうど今年の報告会でおみやげを戴いたばかりでした。

benzoin.hatenablog.com

でもきっと、その頃には合併話も進められていたんですね。

合併後はダブルスポンサー体制(三井不動産伊藤忠)となり、早速新たな物件も取得したうえで、時価総額 5,760億円の新生MFLPとして始動するそうです。

合併後の時価総額は物流3位、全体では11位になるみたい。

NISAが継続可能であることもわかったし、珍しい10月決算でもあることから当面は保有しますが、来年の配当は少し減ったところからのスタートです。めげずに頑張るー。

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