今年1月に株主優待を新設して急上昇した住江織物が、今度は立会外分売の発表で急落です。
何というか、間の悪いときに買い手を求めることになってお気の毒のような…。
本日時点の株価は、優待新設発表前の水準に近づいた状態ですね。
分売価格は、予定期間の3月16日の前日終値を基準として定まります。
200株優待は結構ハイレベルなカタログギフトに見えます。
かなり気を惹く内容かつ、配当利回りも高いのですが、果たして配当優待だけで検討できるものなのか。
立会外分売の理由は、プライム市場の基準を満たすため
分売も、そしておそらく優待も、「プライム市場」という明確な目的があって実施されています。
株主数は3,876名と、プライム基準の800名を余裕で満たしていました。
なので、今回欲しいのは流動性ということなのでしょう。
遡って見てみると、昨年12月の開示「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」にはこんな記述がありました。
記述にある「一部既存株主の株式保有比率の引き下げ」が今回の分売でしょうか。
すると、もしかしたらその次に書いてある「株式分割」もあるかもしれないですね。
これも流動性を高める施策と取れます。
人によっては、「買いたくなる」「売りたくなる」機会ではないでしょうか。
流動性の強化と優待ホールドって両立するの?
この会社に限定したことではないですが、最近ちょっと疑問に思うことがあります。
長期保有を増やす優待ではなく、ボラティリティを加速する優待もあるんじゃないかって。
- 魅力的な優待新設で株価上昇。
- 株式分割と優待拡充で株価上昇、株主数増加。
- プライム基準を満たして目的達成したら、優待改悪で株価下落。
- そうでなくても、権利日前後は思惑が交錯して上昇と下落。
イケイケ系の方には良い話でも、まったり系の自分にはちょっと。
プライム基準ぎりぎりくらいの銘柄がこの状態だとしたら、長期保有しづらいなと感じてしまうのです。
「優待をもらいながら安定成長を待つ」というのはどの優待銘柄にも共通するわけではない、ということを改めて踏まえたいと思ったニュースでした。
関連記事です。
benzoin.hatenablog.combenzoin.hatenablog.com