ノギンの泡沫投資日記

50代、年間配当69万…。住居費からの自由までもう少し、働きながら頑張るブログ。

ラストワンマイルの優待廃止は、「営業目的優待」という警戒ジャンルを示唆するか

カバー

「たった1株を半年保有すれば、1,000円のAmazonギフトを年2回優待します。
優待を含めた年利回りは59%です。」

…という投資先があったとして、それは「投資」なのでしょうか?
そんなことをシンプルに考えるうちに、優待は廃止されたわけですが…。




ラストワンマイル、優待新設から廃止まで

ラストワンマイル(9252)は2012年設立、2021年上場で、現在はグロース市場にあり業容拡大中。電力・ガス・お水の宅配などを取次販売する業態です。

その優待導入から廃止までの流れをまとめてみました。
簡単に書くと、「優待新設で購入した株主は、このまま売らなければ1回だけ優待が戴ける」です。

2023.10 優待新設を開示 2024年2月から開始
2024.02 1回目優待権利月
2024.03 1回目優待申込受付(3/1~3/10)
2024.07 優待廃止を開示 2024年8月で終了
2024.07 2回目優待申込受付(5/13~9/15)
2024.08 2回目優待権利月

スピード廃止w

ラストワンマイルの優待条件は「半年保有」なので、2024年2月の初回優待を受け取れるのは 2023年8月時点からの株主です。
なので、2023年10月の開示後に購入した人は対象外ですね。

そして次回権利の2024年8月をもって優待終了なので、このまま8月まで持てば1回だけはギフト券が戴けます。年2回の受領で利回り計算していた場合は、当てが外れた計算となります。(それでも25%を超えますが…)

優待を戴く条件として「求められたもの」

優待を受けるには、Webフォームに下記情報を提供する必要があります。

  • 氏名
  • メールアドレス
  • 郵便番号、住所
  • 電話番号

入力内容は「証券口座の登録通り」の正確な情報を求められます。
電話・DMなどの営業活動に使用するためですね。

ご提出いただく個人情報は、株主優待の送付、当グループ、当社提携先、その他当社とお取引がある会社様の商品・サービスに関するご案内、お問い合せ等への対応のために利用します。


氏名住所は株主番号から引いてくることはできますが、株主名簿の利用は無条件にはできないので、あらためて用途を示したうえで個人情報を取り、関連会社へ共有するということでしょう。

早い話が、株主という高属性の個人情報をストックして営業をかけたい。
株主 = 営業先リスト です。

投資主も飯の種って。
おかしくはないけど、なんか複雑…。

優待権利に届かなくとも入力を受け付ける

通常、優待案内は権利者にのみ届くものですが、ラストワンマイルは違いました。
Webフォームは企業ページとSNSで告知され、誰でも入力できる形です。

保有期間が6ヵ月未満の株主、あるいはSNSを見ただけの非株主も入力可能なんですが、これはダメモト狙いなのでしょうか…?
軽い気持ちで入力すると、個人情報をタダで取られて営業されちゃいますよ。

とくに、現在オープン中の「第2回株主優待」フォーム。これは来月の8月まで株主でいないと権利が取れないのに、5月時点から入力可能という点は注意です。急いで入力後、うっかり権利前に売却したりすると、個人情報を渡すだけの結果になります。

「営業目的優待」は珍しくなくなる

過去にも、こういった優待申込はあって、自分の過去保有では昔昔のSBI証券がそうでした。

当時はサプリメントの「アラプラス」が優待品でしたが、優待を受け取るには「SBIアラプロモ株式会社」へ電話番号を含む個人情報を渡し、プロモーションを受けることに同意する必要がありました。(今は保有がないので、条件についてはわかりません。)
結局、そのときは申込を行わず、優待を辞退しています。

現代は、あちこちから日常的に情報漏洩が起きる世の中です。
優待を戴く条件として、自分の何かを差し出すことを求められたとしたら、一度立ち止まったほうが良いと思いますね。

それは株主還元で合っているのか?
自分の電話番号や氏名住所の売値は、その優待で良いか?

…って。




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