楽天証券の専売で、2月21日に発売される「カゴメ 日本の野菜で健康応援債」が不思議な味を出しています。
- 購入単位:10万円
- 期間:1年
- 利率:0.2%
- 特典:「つぶより野菜」195g×15本(お試し価格 1,980円)
10万円購入の場合、年2回の利払いで得られる合計金利は税引後319円ですが、特典の「つぶより野菜」お試し価格を金額換算すると合計利回りが 2.3%になります。通常価格はもっと高いですね。
また、特典受取後のアンケート回答キャンペーンとして、カゴメ健康直送便の特別割引クーポンを付したメルマガが届くとのこと。
この期間の短さに、この特典。これはどういう債券なのでしょうか…?
さきの投資家向けパンフレットにはこんな記載があります。
デジタルエンゲージメントプラットフォームとは、ブロックチェーンの技術を活用し、従来は困難であった社債購入者の情報を発行体がデジタルに取得すること、および、投資家と直接接点を持つことを可能にした、みずほフィナンシャルグループが提供するシステム基盤です。従来の社債の主目的である資金調達に加え、社債への投資を発行体の商品購買につなげていくマーケティングツールとして活用することが期待できるようになります。
債券でもあり、マーケティングでもある、ということのようです。
また、債券の発行体が通常得られない、債券購入者の個人情報を収集・管理できるもと読めます。
投資をするような「優良顧客」の情報を開拓できるキャンペーン費用が債券で注入され、実際に販促効果を上げられるとしたら、償還があっても美味しい話のように思えます。
となると、この債券は単に格付や資金使途を見て借金に応じるというだけのものではなく、「カゴメのDBにプロフィールを登録されて販促を受けるのはお得か、どうか」という別の視点も取り入れて考えるのが良いのでしょう。楽天証券に口座がなくて目論見書が取得できないですが、この債券は文字通り「日本の野菜で健康応援(カゴメの商品をよろしく)」なのかもしれませんね。
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