年2回のカタログ優待という、大変有難い株主還元で知られる日本管財HD。
なんだけど、そんな保有銘柄でまた知らない用語が出てきました。
苦しい会社を救う手法のひとつらしい
カタカナ音で「デット・エクイティ・スワップ」と聴くと、「何か死んだ(Dead)エクイティがあるんですか?」とアホな理解をしそうになりましたが、全然違いました。
証券用語の理解は慎重に、と…。
デット(Debt) |
債務 |
---|---|
エクイティ(Equity) |
株式 |
スワップ(Swap) |
上記の2つを交換する |
意味は、債務と株式の交換…。
あるとき、親会社Pは子会社Cに資金を貸付け、子会社Cはその債務返済に困っていた。
そこで親会社Pは、
「これを貸付金と呼ぶのをやめる。
あんたの株式を購入した、出資金ということにしよう」
(その分の株式は発行するよ)
という手続きのようです。
この親会社Pが日本管財HD、子会社Cが日本管財USAなのでした。
なんとびっくり、バランスシート上で負債であったものが、株式という資本に交換されてしまいます。こんな技が存在したとは知りませんでした。
これによりバランスシートが改善した子会社は、負債の返済が軽くなり、利益を利益として使えるようになり、純資産は増加して与信もあがる…つまり経営の強化(危ない場合には再建)が進むということなのですね。
そのかわり株式の配当金を支払う必要が生じますが、そんなのは借金の返済よりずっとマシですし、最悪は無配でも良いわけです。
日本管財HDは、このデット・エクイティ・スワップに加えて、増資も行います。
よほど注力した、経営に関わる子会社であるのでしょう。
上場銘柄としての日本管財株式会社は、昨年から「日本管財HD」になりましたが、ホールディングス化を行うとこういった手法を駆使して、事業をテコ入れできるメリットがあるのですね。
さきの開示文書をリンクから開くと、ウィンドウタイトルが「Microsoft Word...」となっているのはちょっと格好悪いと思うんだ。
こういうのは気づきにくいので、ITの自動化や標準化が大事ですね…。