ノギンの泡沫投資日記

50代、年間配当69万…。住居費からの自由までもう少し、働きながら頑張るブログ。

日本管財HDが子会社に実施した「デット・エクイティ・スワップ」についてちょっと勉強

カバー

年2回のカタログ優待という、大変有難い株主還元で知られる日本管財HD。
なんだけど、そんな保有銘柄でまた知らない用語が出てきました。




苦しい会社を救う手法のひとつらしい

カタカナ音で「デット・エクイティ・スワップ」と聴くと、「何か死んだ(Dead)エクイティがあるんですか?」とアホな理解をしそうになりましたが、全然違いました。
証券用語の理解は慎重に、と…。

デット(Debt)
債務
エクイティ(Equity)
株式
スワップ(Swap)
上記の2つを交換する

意味は、債務と株式の交換…。
あるとき、親会社Pは子会社Cに資金を貸付け、子会社Cはその債務返済に困っていた。
そこで親会社Pは、

「これを貸付金と呼ぶのをやめる。
あんたの株式を購入した、出資金ということにしよう」

(その分の株式は発行するよ)

という手続きのようです。

この親会社Pが日本管財HD、子会社Cが日本管財USAなのでした。
なんとびっくり、バランスシート上で負債であったものが、株式という資本に交換されてしまいます。こんな技が存在したとは知りませんでした。

これによりバランスシートが改善した子会社は、負債の返済が軽くなり、利益を利益として使えるようになり、純資産は増加して与信もあがる…つまり経営の強化(危ない場合には再建)が進むということなのですね。

そのかわり株式の配当金を支払う必要が生じますが、そんなのは借金の返済よりずっとマシですし、最悪は無配でも良いわけです。

日本管財HDは、このデット・エクイティ・スワップに加えて、増資も行います。

当社は、2024 年3月 21 日開催の取締役会において、当社の米国 100%子会社である NIPPON KANZAI USA,Inc.(以下、「NKUSA」)に対する債権(貸付金)の株式化(デット・エクイティ・スワップ)(以下、「DES」)及び増資を行うことを承認し、増資の全額を当社が引き受けることについて決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。

よほど注力した、経営に関わる子会社であるのでしょう。
上場銘柄としての日本管財株式会社は、昨年から「日本管財HD」になりましたが、ホールディングス化を行うとこういった手法を駆使して、事業をテコ入れできるメリットがあるのですね。

と、いい話で終わろうと思ったけれど…。

さきの開示文書をリンクから開くと、ウィンドウタイトルが「Microsoft Word...」となっているのはちょっと格好悪いと思うんだ。
こういうのは気づきにくいので、ITの自動化や標準化が大事ですね…。

にほんブログ村 投資ブログへにほんブログ村