3月は、12月決算企業の株主総会が開催される月ですね。
6月ほどの集中は無いですが、ここ泡沫投資ブログにもちらほら通知が届きます。
封筒は薄くなり、総会資料はスマホ必須に
昨年頃から、株主総会通知の郵便物が徐々に薄くなってきました。
これは、「株主総会資料の電子提供制度」が施行され、書面全体を郵送しなくて済むようになったためです。
最小限だと、封筒の中身は「議決権行使書とQRコードの用紙だけ」という状態になります。将来的には議決権行使書の体裁も変わって、ハガキ1枚が全てになるかも知れませんね。
自分は総会通知と一緒に、「トップメッセージ」や「事業報告」をめくって晩酌を楽しんでいたのですが、これがスマホになるとちょっとやりづらいんだな。
ともかく、両手操作が随所で発生するため、落ち着いて晩酌できないw
そのわけは後述しますが、「ながら見」が難しい場面では操作が面倒だし、そのうち目の焦点移動も負担になってきて閲覧しきれないという…。ああ、年寄り。
株主総会特設サイトでは見つけられないアレ
さて、そんな「株主総会資料の電子提供」では、QRコードから総会資料を参照します。
そこには、必ず見つかる資料と、大抵は見当たらない資料があるのですね。
必ずある | ・招集通知 ・決議する議案 |
---|---|
大抵ない | ・事業報告 ・連結計算書類 ・計算書類 ・監査報告書 |
事業報告どこいった?
QRコードのアクセス先は、議決権行使も可能な特設サイトになっていることが多く、スマホで操作しやすくなっているかわりに「株主総会の決議のための情報」に特化しているようです。
では通例の冊子に収まっていた事業報告や計算書類はというと、大抵はQRコードのアクセス先とは別の場所… 証券取引所の情報サービスか、企業サイトのIRコーナーあたりに、従来の冊子型そのままのPDFがポンと置かれていて、スマホの人はPDFビュー内でページをスクロールしたり、細かい文字をピンチしたりして頑張ってね、という感じなのでした。
正直見づらい 💢
いや、総会のときだけ事業報告を探すのもどうなんだって話ですが。
よりよい電子公開は「Webに置くだけ」から一歩進んでほしい
従来郵送されていた冊子が丸ごとPDFで置かれているのは、おそらく過渡期の状況かと思います。
これまで、印刷所に出すものを作ってきた業務フローがあるから、そこは弄らず結果だけをWebに置いておこう、電子公開OK、という感じじゃないかな。
紙への印刷を前提に作られたPDFなので、目次にはリンクもなく、ただの文字ですorz
というか、冊子向けに組まれたページをスマホで見せるのは無理があるような。
- ページ全体表示だと、文字が小さくて見えない
→両手操作で拡大・縮小を繰り返す
→縦・横移動も繰り返す
→そのうち疲れて見るのをやめる
- ページの頭出しができない
→目的の情報が出るまで、画面に注目したままスクロールする必要がある
→スクロールを繰り返す
→そのうち疲れて見るのをやめる
株主とはいえ、そのへんの一般人なんてこんなもんですよね…。晩酌どころではなくなります。
せっかくの情報公開がこの結果なら、なんと勿体ない。
議決権行使の特設サイトでは、メニューやリンクがきちんと出来ているし、何より企業サイトは元よりスマホ対応されているので、事業報告もその枠組みでいいと思うんですよね。
もし法制度がそれを許さないなら、いつか変わってほしいものです。
手間暇かけて作った情報を、PCでもスマホでも無理なく見られる形にするのは、株主を喜ばせることにもつながるはず…。とはいえ、当面はこれが続きそうなので、音声操作などを真面目に考えようかな。
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