ノギンの泡沫投資日記

50代、年間配当69万…。住居費からの自由までもう少し、働きながら頑張るブログ。

ティーガイア:失望売りとなるか、ディスカウントTOBの開示

カバー

とある時点でTOB期待が持ち上がり、大幅高となったティーガイア
期待は事実となり、遂にTOBが開示されましたが、価格の方は「期待外れ」のようです。




直近株主に手痛い内容

■期待で高まった株価より 1,000円安のTOB

ティーガイアの株価は元々、2,000円未満で推移していました。
それが、2024年6月24日を境に跳ね上がり、最終的には 4,000付近にまで到達します。

株価チャート ティーガイア


このときの直接のニュースは、ecbo(東京都渋谷区)との資本業務提携による収益期待となっていましたが、ニュースではない情報としては当時から「それだけではないだろう」「何か漏れてるだろう」などと言われてTOB期待があった様子です。

もちろん、その時点で情報は無いので、あくまで期待・想像に過ぎないはず。
…だったのに、株価はそれからずっと落ちません。
やはり、根拠のある期待なのか? という疑心暗鬼の末、遂にTOBの開始が開示されます。

その金額は…!

普通株式1株につき金2,670円


開示日の終値 3,670円と比べて、1,000円安い価格なのでした。
これは痛い…。
6月急騰以降の取得者は、ほぼ損失を被ってしまいます。

■成立すれば、9月権利分は無配と優待廃止

もうひとつ痛かったのが、この開示が9月の権利日後だったこと。

ティーガイアは3月・9月と年に2度のクオカード優待(長期保有優遇つき)があったので、たとえ売却検討中であっても9月権利までは持ちたいと思う方は多かったのではないでしょうか。
しかし、今回のTOBが成立すれば、せっかくの権利越えも無意味となります。

過去に遡って優待を廃止する残念パターンの出現です。
開示の表題は「2025年3月期」となっていますが、これは 2024年4月~2025年3月の期間のことであるので、その中間配当の 2024年9月も無配ということですね。

ティーガイア 開示文書

ティーガイア自身はTOBを「推奨」ではなく「中立」

株価急騰のせいとはいえ、結果的にこれだけのディスカウントTOBになったことはティーガイア自身も不本意だったか、意見表明は「推奨」ではなく「中立」としました。

本公開買付けの買付け等の価格である2,670円は、当社の少数株主に対し本公開買付けへの応募を推奨できる水準の価格に達しているとまでは認められないことから、株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非については中立の立場をとった上で、本公開買付けに応募するか否かは株主の皆様のご判断に委ねることとしております。


うーん。ご判断に委ねるって言ってもなぁ。
零細株主がTOBの不成立に賭ける成算は? というと尻込みしたいし。
応募しないまま上場廃止になったら、どのみち強制売却ですよね。

不成立なんてこと、あるのかなぁ。

そうとは知らず売り抜けていました




自分もティーガイア保有しており、急騰前からの保有による含み益を期待していたため、今回の開示には思わず「ぐふっ」と声が出ました。旧NISAにつき、今回権利までは配当優待が欲しくてキープしていたのです。

やんぬるかな、市場で売却するしか… と思ってアプリを開くと、あれれ?
保有銘柄にティーガイアが無いぞ?

なんと、開示直前の当日14時過ぎに約定していました。

ティーガイア 注文照会画面


そういえば、権利通過後に長期指値を出していたんだっけ。
ぎ、ぎりぎりナイスだ自分…。
TOB成立時の1,000円超(つまり10万円超)逸失を免れました。

今回のディスカウントTOBで思うこと

TOB価格の 2,670円は、急騰前の株価に対しては相応のプラス価格と言えます。
しかし、この時期にこの価格は妥当だったのでしょうか。
それとも、勝手に期待をした3,670円が不当だったのでしょうか。

もしTOBが不成立でも、戻り先価格は急騰前の水準で、新たな買い手を待つのか…。

なんにせよ、株価は人が決めるもの。
人が決めるのに、人に惑わされることがあるとは、市場は本当に悲喜交々です。



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