株主優待の変更・廃止にあたっては、開示が出ることがほとんどです。
優待内容が毎年新たに定まる場合も、開示で知らされたりします。
「おお、今年もこれね」「今年はこうなるのか」という安心感のようなものがあります。
モーニングスターの株主優待実施開示は…。
暗号資産XRPを優待品とするモーニングスターも、付与額が毎回変動するので都度開示のスタイルを取っており、今年もこんなタイトルで通知が来ました。
- 「暗号資産(仮想通貨)XRP」および「株式新聞ウェブ版」による株主優待の実施に関するお知らせ(2023年1月27日)
「おお、いつものやつか」と思うでしょう?
実際、出だしはこんなふうに始まります。
うんうん、いつも通り。
いや、XRPの付与額が500株以上で拡充されているようですね。
それで… うん?
(中略)
このたび、新たに、5 単元(500 株)以上保有の株主様に、10,000 円相当の暗号資産(仮想通貨)XRPを進呈させて頂くことを決定いたしました。
尚、今後は、9月 30 日基準の中間株主の優待は廃止いたします。
2ページ目の目立たない部分にひっそりとこんなことを記載 😅😅
年2回の優待が年1回に変更
いや、ここは、件名も内容ももっと目立つように記載するところじゃないかな。
それこそ、他社はたいてい比較表を出して開示しているものです。
明朗イケイケのモーニングスターらしからぬ開示だな… と思ったのは自分だけでしょうか。
折角なのでかわりに比較するとこんな感じです。
変更前 | 変更後 | ||
---|---|---|---|
3月 | 100株以上 | 2,500円分XRP および 株式新聞6ヵ月 |
2,500円分XRP および 株式新聞6ヵ月 | 500株以上 | 2,500円分XRP および 株式新聞12ヵ月 |
10,000円分XRP および 株式新聞12ヵ月 |
9月 | 100株以上 | 2,500円分XRP | - |
500株以上 |
まあ、暗号資産の価値は変動が激しいとはいえ、100株金額だけでみると過大な優待であったため、株主数等も考慮して適正なところを探ってゆくのでしょう。
500株以上は気前のよい拡充なので、ホルダーの方には嬉しい変更となります。
決算、増配、公開買付、社名変更
しかし、モーニングスターの開示はこれだけではありませんでした。
同日に決算を含む9本の開示を出しており、変化点てんこ盛りです。
- 「モーニングスター」ブランドの返還に伴う特別利益
- 増配と記念配当の実施
- 1株439円での公開買付に関する意見表明(上場は継続)
- 社名を「SBIグローバルアセットマネジメント」に変更する臨時株主総会
など…。
もう、なんだなんだ? と目まぐるしくて、しかもどれも大ニュース。
情報量が多すぎるんですが、この荒波感もモーニングスター…改め、SBIグローバルアセットマネジメントの特徴なのかもしれません。(社名のインパクトは薄くなったけど…。)