優待目的をまじえて複数の株式を保有していると、一部の銘柄が放置プレイ状態ということが頻発します。株価も見ない、損益もほぼ見ない、決算も流す程度、みたいな…。
「洋服の青山」で知られる青山商事(8219)もそんな放置の一部でした。
あるとき「あれ? こんな値段だったっけ?」と画面を開くと、急上昇があったようで。
な、なんだなんだ?
配当性向引き上げによる大幅増配と自社株買い
急騰のきっかけはこちらでしたか。流しすぎて見てなかった…。
別の開示でも増配がビジュアルに表現されています。
- 2025年3月権利分を増配し、年間昨年比 +62円に
- 配当性向 33.4% →最終的に70%へ引き上げ
- 2024年期中に、自社株買い30億円
これは確かに、株価が上がる話で間違いありません。
ただ、この開示は現在の業績でなくて、未来の業績に対する決意表明のような位置づけかな?
「すごく儲かったので、たくさん還元します」ではなくて、
「これから儲けるし、株価も上げますよろしく」という内容と受け止めました。
青山商事の天井と底
直近数年と比べれば、増配結果127円って凄い! となりますね。
しかし、コロナ前の配当はもっと上だったし、配当性向は元々高かったし、コロナ後の配当は無配でした…。
年度 | 年間配当 | 配当性向 |
---|---|---|
2018年 | 170円 | 70.8% |
2019年 | 105円 | 91.8% |
2020年 | 50円 | - |
2021年 | 0円 | - |
2022年 | 8円 | 29.5% |
2023年 | 26円 | 30.3% |
絵に描いたような苦境です💧
そしてPBRはついに 0.4倍に。
コロナ以降は在宅勤務が花開き、仕事着の内訳が激変したことを思えば、ここ2年間の抑制は当然に思えるし、復配だけで有難いくらいだけど…、この先、並の改革で業績成長は実現するでしょうか。
さきの開示リンクでは、「ビジネスウェア事業の変革と挑戦を従来にないスピードで進める覚悟」が語られています。
んが、覚悟は業績に繋がってはじめてゴールですね。
還元というだけで喜ばずに、気をつけておきたいものです。