税金と保険料の負担が増えています。なんとか、負担を下げる方法はないものでしょうか…?
今回は早期退職者の立場から、国民年金保険料について書いてみます。
当ブログでは「銀行引落の2年分前払い」を選択し、4月末に一括引落を受けました。たくさん支払ったけど後悔はしてないよ!😭
きっと来年も上がる保険料
国民年金保険料は、収入にかかわらず一律料金が徴収されます。
その金額は、物価や賃金の変動を反映した「保険料改定率」により毎年改定されており、2025年分は月額 17,510円と、前年比 530円の上昇に定まりました。
過去10年の推移をグラフにすると、こんな感じに。

年金額を示す青い棒は増加傾向、オレンジ色の前年比増分も2024年以降はヤバイ感じで右上がりです。「物価や賃金の変動を反映」と言われてしまうと、もう現在の物価高からして来年も上がる予感しかしませんね。
学生や自営業者にとっては、出てゆくお金を見つめるしかない事態。
給与所得者にとっては、逃れられない天引きがジリリと増える事態です。
たとえ無理をしてでも、約40万円を貯めて支払う理由
給与所得者でない場合、国民年金の納め方には幾つか選択肢があります。
最も一般的なのは月払い引落しで、家賃や光熱費と同じように所定額が徴収されるもの。
これとは別に「前納」というものがあり、まとめ払いをするかわりに金額が安くなります。
割引額は公開されており、前納額が多いほど割引も多いことがわかります。
2年前納すると、保険料約1ヵ月分が割引されますよ、という図になります。
同じ2年間を過ごし、人より1ヵ月割引されたのに、ちゃんと2年分の納付とカウントされる。少々チートですね。
ところで、来年の保険料は定まっていないのに、2年前納ってどういうこと?
と思ったら、コッソリと推定保険料を定めて計算に用いていたようです。
2025年度 | 確定額 17,510 x12 = | 210,120円 |
2026年度 | 推定額 17,920 x12 = | 215,040円 |
合計 | 425,160円 | |
---|---|---|
2年前納額 | 408,150円 | |
割引額 | 17,010円 |
つまり上の割引額には、「来年の保険料は 17,920円であり、今年より410円上がるだろう」という予測値が隠されていて、この予測は他ならぬ日本年金機構が行っている、ということがわかります。
もちろん現時点では予測なので、実際は来年にならないとわかりません。
もし突然のデフレが訪れて保険料が下がったら、最悪は「払いすぎ」になるし、その逆でインフレが加速して保険料がもっと上がれば大助かりになる。
2年前納というのは、ある意味株式相場を読むのと同じように、来年の保険料を予測して損得を計算する支払方法だと考えるのが良いでしょう。そして今は、日本年金機構が「来年は上がる」と予測している状態なのですね。
その上げ幅が 410円かどうかは別として、予測は多分当たるだろうとは思います。政治経済からして、賃上げだ、インフレ目標だ、と大声で叫んでいるのですから。
となると、2年前納は有利でこそあれ、不利となる可能性が低いです。
未来分の前納が不安であれば、確定額で計算される1年前納でもきっちり割引があって良いですね。
少々貯金が苦しくても、貯めて払えるものなら、2025年時点の国民年金に関しては前納が最大限の節約術になるでしょう。
前納の申込スケジュール
年度替わりの5月を過ぎた記事となってしまいましたが、前納を行うには申込期日を意識する必要があります。
納付方法 | 申込締切 | 納付時期 |
---|---|---|
2年前納 | 2月末 | 4月 |
1年前納 | 2月末 | 4月 |
6ヵ月前納(上期) | 2月末 | 4月 |
6ヵ月前納(下期) | 7月末 | 9月 |
今から前納を行う場合は、9月以降の6ヵ月分から開始し、翌年の4月以降分は物価の動向をみて1年、もしくは2年の前納を検討するスケジュールになります。
切り替わりの時期は「ねんきんネット」の操作が必要だったり、申請書を書いたりの面倒がありますが、得られるお金を考えるなら許容範囲の手間ですね。
そう、「得られるお金」という考え方は大事です。
取られるお金を減らせば、収入を作ることができる。節約の芽は、探せば意外に多くあるものです。

