先週のインパクトといえばJTの増配。
株価もこれには凄い反応でした。それだけ驚きが大きかったと感じます。
自分自身は喫煙者でないため、たばこ需要の動向にはあまり敏感ではありません。
38円増配するほど、たばこが大売れしたの? 円安が凄かったの? そうなの?
と、正直戸惑いながら情報を探しました。
JTの言う「プライシング」はつまり
たばこの世界販売数量は減少する中、何がそんなに凄かったのか。
決算説明会資料を見ると、増益に貢献した要素が記されていました。
その要素とは、プライシング…!
図の左から2番目の Volume(販売量かな)が399億円減ったのに、その横の Price/Mix(値上げだよね)が 1,026億円を稼いでガバッと取り返している。あとは為替の効果が594億円あったと…。
値上げ効果凄すぎです。
甘いものでも、お酒でも、こうはゆかないでしょう。
この状況はもう「たばこだから」としか言えないですね。JTは人を試す投資先です。
図を見ると、為替の効果は今後剥落する可能性が高いので、次回の配当は元に戻りそうです。
食品製造業の言う「規格変更」もつまり
今はたばこ以外の必需品も値上がりしています。
食料品も既にはっきりと値上げされているほか、「規格変更」も相変わらず盛んです。
値段は変わらない、値上げ感は出していないけれども、中身の量や個数が減るアレです。
これが決算説明会資料になると「機動的に規格変更を行い」とかそんな記載になるんですよね…。
配当がインフレするのは悪くない
インフレの中、ステルス値上げをして儲けるのは良くない! と感じるでしょうか。
自分は、程度問題はありますがその儲けが長続きして従業員のお給料が出て、配当が出て、それが健全に値上がり(増配)してくれれば良いかな派です。
しかし、株価というのは思えば不思議です。
誰がプライシングしているわけでもないのに、それなりに価格が変動し、まとまってゆくのですね。