こちらの記事の続きです。
benzoin.hatenablog.comうちには膵炎かつ糖尿病で、腎不全のステージⅡと診断されている飼い猫がいます。
この猫が、それまで食べていた糖尿病の処方食をやめ、オンデマンドの処方食に切り替えたら、身体の具合は変わるんだろうか? というお試し結果になります。
先に結果を書きますと、効果があり一部体調が改善しました。
 :
切替前後のフード比較
切替前 | 切替後 | |
---|---|---|
メーカー | ロイヤルカナン | ロイヤルカナン |
フード名 | 主に、糖コントロール 時々、消化器サポート |
インディヴィジュアリス |
1ヵ月価格 | 約 3,500円 | 約 9,240円 |
処方食内容 | 糖尿病、嘔吐 | 膵炎、嘔吐、腎不全、 関節疾患、被毛、高脂血症 |
追加のサプリメント | アンチノール、 フレキサディン |
アンチノール |
前回の記事に記載しましたが、糖尿病と腎不全が両立しなかったので、インディヴィジュアリスは糖尿病をケアしていません。代替として高脂血症への対応が付与されました。
関節疾患と被毛は、年齢が15歳(高齢猫)だったので付加されたようです。
インディヴィジュアリスとは?
動物病院で診断を受け、病院からロイヤルカナンへ処方をオーダーするフードです。
手続きの終了後、飼い主へメールが入り、クレジット登録等をして決済、配送、となります。
どんな感じ?
白い箱を段ボールにくるんだ状態で到着しました。
1ヵ月分が計算された量で届き、病院名・猫の名前とともに、1日何グラム与えるべきか書かれています。
賞味期限は約3ヵ月と短いので、すぐに食べきるのが正しいようです。
初回注文特典として、ロゴ入り電子計量スプーンをプレゼント、だそうです。
スプーンの下にあるのは、フードの処方結果などが入った書類ホルダーです。
よく見ると、粒の形や色の違うフードが混ざっています。
病院に聞いたところでは、既存のフードを混ぜているわけではなく、処方に従って作ったうえで複数の味形を入れている、という答えでした。
実際はいくつかの疾患グループごとにレシピがあって、それらを配分調節しているのかな? と思ったりしますが、確認はできないですね。
ちなみに、その後別の高齢猫にもインディヴィジュアリスを戴いたところ、粒の様子が少し違いました。
猫は食べてくれる?
猫は食のこだわりが激しい動物です。
ひどい空腹で激やせしても、知らないフードや嫌いなフードは頑として食べない。
これは習性なので仕方ないのです。
そんな飼い主泣かせの猫が、1ヵ月9,240円のフードを食べてくれるかどうかは大問題です。
結果…
進んで完食しました(ほっ)
うちは元々がロイヤルカナンだったので、匂いの傾向が似ているのかもしれません。
処方を受けた猫だけではなく、もう1匹の猫も初見で横から顔を入れんばかりにしていたので、少なくとも元の食事がロイヤルカナンだった猫に対しては十分研究された味覚のようでした。
食欲増進剤を併用してはいますが、4週間たった今もきちんと食べてくれています。
残念ながら食べなかった場合は、初回に限り返金可能と書いてあるのでその旨連絡し、返金を受けると良いでしょう。
うちの場合は病院から初回無料を提案されて、それを受けています。
体調の変化
なにぶん複数の疾患があるので結果がまだらなのですが…、
嘔吐・膵炎 | O | 嘔吐しなくなった |
---|---|---|
胃腸 | X | 下痢 |
血糖値 | X | 大悪化 |
腎臓 | O | 少し改善 |
行動全体 | O | 楽な姿勢をとり、概ね機嫌がよさそうに |
全体の見た目 | O | 被毛が整ってフサフサに |
急変の可能性がある膵炎、治療法がない腎不全(AIM待ってる!)に関しては嬉しい効果がありました。
行動面や被毛が改善したのは、腹痛が減った可能性のほか、高齢対応のグルコサミンやオメガ3脂肪酸の効果かもしれません。
これらはサプリメントより、フードで摂った方が吸収が良いと聞きました。
しかし、血糖値は食べたその日から悪化し、日によっては計測不能の異常値も…。
血糖値はインスリンで下げられるので、手元で何とかしろということらしいです。
下痢は結局4週間治らなかったので、病院に相談して次回処方を調節してもらうことにしました。
処方食は病気の猫のためのフードなので、何かが多く、何かが足りない状態です。
複数の疾患がある場合、処方の合う、合わないには注意が必要でした。
今回のように合わなかった場合、そこだけ再処方ですりあわせできるところは有難いです。
価格設定と注文方式について
猫なら、フードの価格は量に関係なく一律です。
実際、体重と必要量の異なる2匹の猫に対して、これだけ違っても同じ価格でした。
両方とも25Kg以下なので価格表の通りですが…25Kg超の猫はいないですよね(汗)
定期がよいか毎回がよいかは、体調と状況にあわせてで良さそうです。
毎月定期がバンバン届くと、体調によっては持てあますかもしれないですし…。
フードは少し多めに入っているのと、賞味期限が短いことを勘案して、うちはしばらくスポット購入の予定です。
フードを高くしたかわりに、減った費用はある?
病院からインディヴィジュアリスを提案されたときは、「お薬やサプリメントを減らせるかもしれませんよ」という宣伝でした。
結果、現在は下記のものを減らしています。
- 切替前の処方食 約 3,500円 /月
- 食べないときの代替え食 約 1,600円 /月
- 膵炎が悪くなった際のお薬1種類 約 1,500円
- フレキサディン(関節サポートサプリ) 約 5,100円 /月
インディヴィジュアリス自体に関節サポートの処方を入れて戴いたお陰で、サプリメントを1種類減らせたのは助かりました。フードの定価 9,240円がまるまる支出となるわけではなく、実は差引がわずかに減ったという意外な結果です。
膵炎まわりの行動の変化まで考え合わせると、今のところは継続したいと感じます。
あとは、別途出された薬とフード処方の変更で、下痢が治ってくれると良いのですが。
前回記事の再掲です。
インディヴィジュアリスのもう少し詳しい内訳と購入前の経緯となります。
この猫についての諸々は、カテゴリー「猫の膵炎」にまとめました。
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