ノギンの泡沫投資日記

50代、年間配当69万…。住居費からの自由までもう少し、働きながら頑張るブログ。

外貨の待機資金運用は自動化できるの?

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資産形成にあたり、米国株投資を行うのはもはや一般論となってきました。

米国株投資の第一歩は外貨口座への両替ですが、そこから購入までには少々の待ち時間があります。
買いたい株が決まらなかったり、指値がなかなか入らなかったり。

そんな待ち時間の間も、有効に運用したいものです。
0.1はゼロよりも尊く、塵も積もれば山となる、ですね。

日本の証券口座は待機資金の自動運用が簡単でしたが、外国口座はどうでしょうか。

自分の外貨口座があるSBI証券では自動化がなく意外だったので、少し確認してみました。

外貨MMFの場合

MMFは「マネー・マネジメント・ファンド」の略で、投資信託の一種です。
ローリスク、ローリターンで待機資金運用に適していると言われます。
概ね、普通預金金利よりも有利な運用となります。

かつては日本口座でもこのMMFの自動買付が一般的でした。
しかし、日銀のマイナス金利導入以降は運用が難しくなり、2016年から沈黙状態です。

外貨のMMFはそんなことはなく、今も普通にあります。

  • 外貨MMFの普通の運用方法

MMFは待機資金の運用が想定されているので、ある程度便利です。
具体的には、運用中のMMFを解約すると、待ち時間なしで買付余力が回復します。

ドル建てで株式購入の場合は、こんな感じになります。

  1. 売却・入金などで待機ドルが発生
    MMFを購入する
  2. 買いたい株ができた
    MMFを解約し、株式を購入する

自分で購入・解約しないと駄目なんだな。

  • 外貨MMFの自動買付サービスって無いの?

MMFが日本口座にあった頃は、「売却で預かり金が出たら自動買付、株式購入が約定したら自動解約」のような仕組みがあったのですが、外国口座はそういうわけにいかないようで。

ネット証券(SBI、松井、楽天)と大手証券(野村、大和、SMBC日興)の商品説明を見た範囲では、このようになっていました。

外貨建債券の利金・償還金 だいたい自動買付できる
配当金・分配金 一部の証券会社で自動買付できる
売却益 自動買付できない

逆方向も同様で、MMFの資金から直接株式を買い付ける(自動解約)ことができません。
なにか通信上の制約があるのでしょうか。

外貨普通預金の場合

もう一つの待機方法は普通預金です。こちらはノーリスクですね。

2022年現在の日本は超低金利
MMFに及ばないとはいえ、外貨口座の普通預金金利は日本より高いです。

たとえば、住信SBIネット銀行の米ドル普通預金金利0.07%(2022年4月17日現在)。
おなじく住信SBIネット銀行の円普通預金は 0.001% なので、70倍です。

これをMMF購入と比べたときの簡単さはどうでしょうか。

既にある外貨普通預金口座を活用する場合、こんな感じになります。

  1. 売却・入金などで待機ドルが発生
    →外貨口座へ出金する
  2. 買いたい株ができた
    →外貨口座から入金して、株式を購入する

MMFと同じパターンか。
しかも、入出金指示の手間はMMFより面倒だな。

自動化がないのであれば、MMFを選択したほうがよさそうです。

  • 外貨の自動スイープサービスを行っている証券会社は?

自動スイープサービスは、MMFの沈黙と共に現れたサービスで、証券口座の預かり金を銀行の普通預金に戻すことにより、待機の期間中も普通預金金利がつくというもの。

これまた外貨に関してはあまり実現していないようで、さきの6証券のなかでサービスが簡単に見つかったのは大和証券だけでした。

www.daiwa.jp

ただ、大手証券の場合、スイープサービスがあっても株式売買手数料が高いですよね。
これを目当てに口座を持とう、とはならない気がします。



まとめると

  • 待機資金をローリスクで運用するには、外貨MMFがよい。
  • 通常の入金・売買後待機資金からの買付・解約は自分で行うこと。
  • 一部の証券会社でのみ、外貨普通預金の自動スイープサービスがある。
    ただし、売買手数料をあわせて考えると必ずしも有利でない。
自動化の道はまだ遠いのか…。

楽して塵積できるサービスが、外貨口座に関しては意外に提供されていなかったという話でした。

もし情報の誤り・追加がありましたら適宜訂正いたします。